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三菱UFJFG(8306)はいくらなんでも売られ過ぎ

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2019年7月現在、銀行株が大きく下落しています。

下記は国内NO1バンクである、三菱UFJFGの株価とバリュエーションです。(2019/7/24時点)

  • 株価:530円
  • PER:7.5倍
  • PBR:0.42倍
  • 配当利回り:4.7% (2020年3月予想25円)

百歩譲ってPERはまだ理解できますが、PBRと配当利回りは驚きの数字です。

特にPBRは破綻しそうな企業の数値です。

これなら解散した方が株主にとってプラスになるレベルです。

しかし、業績が大きく悪化しているかというと、そこまでではありません。

こちらは三菱UFJFGの純利益・1株当たり配当・1株当たり純資産の推移です。

三菱UFJFGの業績データ

2020年3月期の当期利益も9,000億円の見通しです。(国内企業ではトップレベルです)

たしかにここ数年、成長はしていませんが、高水準の利益を維持しており、大きく減少する感じもしません。

配当は増加傾向で、今期も25円に増配予定です。

日本の景気動向を見ていると、国内の銀行業務は今後成長は見込めませんが、三菱UFJFGはメガバンクのなかでも海外進出が最も進んでいます。

特に米国とアジアに積極的に進出しています。

下記は三菱UFJFGのグループ全体の銀行貸出の内訳です。

三菱UFJFGの貸出内訳

合計107.7兆円の貸出残高の内、海外貸出が42.8兆円と約40%を占めています。

そして、もちろん利ザヤは海外貸出の方が大きくなっています。

これを見て分かるように三菱UFJFGはもはや国内の金融機関ではありません。

日本に上場しているだけで、中身はグローバルバンクと言えます。

今後、国内が縮小する分を海外で穴埋めすることが十分可能です。

国内銀行業務が今後苦戦するこは誰が見ても明らかである中、三菱UFJFGは中長期的にその対応を行っています。

そう考えると、現在の株価バリュエーションは衰退していく企業のものであり、悲観を織り込み過ぎだといえます。

このままいくと数年後にはPBRが0.3倍程度になってしまいます。

さらに、ここ数年は半年毎に1,000億円ずつ自社株も行っています。

個人的には低く見積もっても700円~800円が適正株価であると感じます。

このような株はなかなか動かないので触手が動かないのも理解できます。

しかし、どこで動くか分かりませんが、動き出すと意外と大きく上昇するものです。

よって、5%近くの配当利回りを享受しながら、バイアンドホールドでじっくり保有することをおススメします。

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