先日の日経新聞にも掲載されていましたが、米ドルの総合的な強弱を表すドルインデックスが過去5~6年でかなり上昇しています。
(日経新聞では日経通貨インデックスの米ドルで説明していました)
ちなみにドルインデックスや日経通貨インデックスの米ドルは複数の主要通貨に対する米ドルの強さを指数化したものです。
いわゆる実効為替レートといわれるものです。(インフレ調整はしていないので実質実効為替レートではありません)
各国中央銀行や証券取引所、大手銀行などが算出しています。
数字が大きくなると米ドルが強くなっていることを示し、数字が小さくなっていると米ドルが弱くなっていることになります。
たしかにチャートを見ると過去5年では米ドルがかなり強くなっています
これだけ通貨が強くなると米国景気にも多少マイナスに影響しているはずです。
今後、米国の経済指標が少しでも悪化するとトランプ政権やFRBによるドル安誘導が行われてもおかしくありません。
よって一部の人たちが米ドルは割高で今後、ドル安になるのではないかというのも分からないではありません。
しかし、ドルインデックスのチャートをもう少し長くして見てみると少しイメージが変わります。
長期的にみるとほぼ平均値に近くなります。
割安とは言えませんが割高な水準でもないと思われます。
このチャートを見る限り、米ドルが弱くなったとしても10%未満の下落で収まりそうな感じです。
このようにチャートは短い期間のみだとミスリードになることも多いので、必ず長期のデータも確認しましょう。
ドル円の分析はこちらも参考にしてください:為替レートの予想・分析は実質金利差・購買力平価を活用 - ファイナンシャルスター