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コンファレンスボード消費者信頼感指数(6月)は微妙な内容に

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コンファレンスボード消費者信頼感指数は米国の消費マインドを確認する上で信頼性が高い経済指標です。

米国の民間調査会社コンファレンス・ボードが毎月、5000世帯に対して景気・雇用・所得についてアンケート調査をする事で算出しています。

PMIのように50を基準として景気上昇・景気後退を判断するのではなく、株価指数のような形で数値化された指数で公表されます。

2017年の上期は110〜125ポイントで推移しています。

ちなみにリーマンショック後の2009年2月には過去最低の25.3まで低下しました。

消費者信頼感指数の内訳として、現状の消費マインドを表す「現況指数」と6か月先を見通す「期待指数」があり、これらを総合したものが「消費者信頼感指数」となります。

2017年6月の消費者信頼感指数は3ヵ月ぶりに上昇しました。

ただし、現況指数は2ヵ月連続上昇、期待指数は3ヵ月連続低下となっています。

これをみると消費者信頼感指数だけを見ていては判断を間違えてしまうことが分かります。

必ず、内訳である「現況指数」と「期待指数」も確認する必要があります。

ちなみに現況指数は2001年7月以来、16年ぶりの高水準です。

これらのデータから米国の消費は足元は非常に力強い状況であるが、少し先はやや心配ということになります。

「期待指数」が引き続き弱い数字となっているのは、トランプ政権が掲げる減税やインフラ投資の進捗が良くないことが原因と考えられます。

コンファレンスボード消費者信頼感指数は個人消費やGDP成長率との相関が高く、株式市場に対する先行性もあると言われています。

毎月下旬に公表されますので定期的に確認しましょう。

そして、必ず内訳である「現況指数」と「期待指数」も確認しましょう。

また、コンファレンスボード消費者信頼感指数と同種の調査としてミシガン大学消費者信頼感指数というものがあります。

こちらは調査対象が500世帯とコンファレンスボード消費者信頼感指数の5000世帯より少ないことから速報性に優れています。

その分、ブレが大きく、信頼性ではコンファレンスボードの指数より劣ります。

よって、米国の消費者信頼感指数は先行指標としてミシガン大学の指数でトレンドを確認し、その後、正確性が高いコンファレンスボードの指数を確認することをお勧めします。

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