投信・ETF(債券型)

ブラジルレアル投資の良さが分かる投信 / UBSブラジル・レアル債券投信

更新日:

「UBSブラジル・レアル債券投信」という商品はブラジルレアル債投資のメリットを非常によく表している商品です。

「UBSブラジル・レアル債券投信」が設定されたのはリーマンショックの僅か2か月前である2008/7/17です。

このときのブラジルレアル・円の為替レートは1レアル=67円前後でした。

ブラジルレアル・円為替レートの過去最高値は2008/8/8の1レアル=約70円ですので、商品の設定時期としては最悪のタイミングでした。

その後、ブラジルレアルは2008年12月に1レアル=35円前後まで下落した後、マーケットの落ち着きとともに1レアル=55円前後までリバウンドしました。

そして、2015年以降、再度下落トレンドとなり、1レアル=27円前後まで下落した後、2017年5月現在は1レアル=36円前後です。

「UBSブラジル・レアル債券投信」は1レアル=67円で設定されて、現在が1レアル=36円ですので、為替差損は46%のマイナスとなっていることになります。

では、2008/7/17の設定時に10,000円で購入した投資家は現在、大きく損失を抱えているでしょうか?

答えは「儲かっています」

2017/4/28時点の月次レポートベースでは、基準価格が6,089円、分配金の設定来累計が4,985円ですので合計で11,074円です。

為替差損は-46%でもトータルリターンでは10%程度のプラスです。

もちろんこれはお分かりの通り、ブラジルレアルの高金利によるクーポン収入が為替差損をカバーしました。

このように高金利通貨は長期で保有するとインカム収入が大きいため為替の損益分岐点がかなり低くなります。(金利抵抗力とも言われます)

上記のように過去最悪のタイミングで投資しても8年保有することで十分カバーできています。

本当に金利の力は凄いです。

しかも、長期で持てば持つほど凄い力を発揮します。

それを考えると現在の1レアル=36円前後の水準は過去の水準と比較してもかなり安い水準であるため、ある程度長期で保有することを前提にすればリスクは限定的と考えられます。

1レアル=70円が36円になってもプラスになるのであれば、今の36円でのエントリーは悪くないような気がします。

「UBSブラジル・レアル債券投信」という商品は高金利通貨を長期保有することのメリットを再認識させてくれました。

また、ブラジルレアル以外にもトルコリラやメキシコペソなど高金利通貨は他にもありますが、個人的にはブラジルレアルがおススメです。

金融政策がインフレ警戒で実質金利が高めであることや、工業・金融などもある程度発達していることが理由です。

-投信・ETF(債券型)