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自動車株の長期投資はハイリスク

国内自動車メーカーの株式バリュエーション(2017/8/9)

トヨタ(7203)

PER11倍、PBR1.03倍、配当利回り3.4%、時価総額20.3兆円

日産(7201)

PER8倍、PBR0.86倍、配当利回り4.9%、時価総額4.6兆円

ホンダ(7267)

PER10倍、PBR0.73倍、配当利回り3.1%、時価総額5.5兆円

スズキ(7269)

PER17倍、PBR2.10倍、配当利回り0.78%、時価総額2.7兆円

マツダ(7261)

PER10倍、PBR0.93倍、配当利回り2.1%、時価総額1.0兆円

三菱自動車(7211)

PER17倍、PBR1.67倍、配当利回り1.8%、時価総額1.2兆円

SUBARU(7270)

PER11倍、PBR2.20倍、配当利回り3.65%、時価総額3.0兆円

いすゞ自動車(7202)

PER11.5倍、PBR1.38倍、配当利回り2.2%、時価総額1.2兆円

国内自動車メーカーの世界販売台数(2016年度)

トヨタ:1015万台

日産:542万台

ホンダ:474万台

スズキ:286万台

マツダ:153万台

三菱自動車:105万台

SUBARU:95万台

いすゞ自動車:64万台

日本の自動車メーカーは生き残れるか

 毎日のようにガソリン車から電気自動車(EV)への転換のニュースが報じられています。

特に最近の欧州メーカーのディーゼルエンジンン燃費不正問題が起きて以降、流れが加速しているようです。

更に世界一の自動車販売台数を誇る中国がEV普及を国策として掲げたことも大きいと思われます。

日本の自動車メーカーはトヨタを中心に世界をリードしてきましたが、電気自動車(EV)では出遅れており、各社は過去数十年間に経験したことのない危機感を感じているようです。

自動車メーカーは極論するとエンジンを作るから自動車メーカーと言えるのであり、エンジンがモーターになり部品数も半減するとその存在意義は大きく変化します。

もちろん日本の各自動車メーカーも様々な対策をとっていますし、元々技術力はありますから引き続き勝ち組になる可能性も大いにあります。

ただし、全てのメーカーが今の企業価値を続けられるかというとかなり懐疑的です。

日本には超大手といえる自動車メーカーだけでトヨタ、日産、ホンダと3つもあります。

これらがすべて生き残ることはかなり難しいのではないでしょうか。

米国のテスラモータースは販売台数は数万台レベルですが、電気自動車(EV)自動運転の技術で飛ぶ鳥を落とす勢いです。

またグーグルをはじめとするIT企業からの参入も増加しそうです。

仮に販売台数を維持できても、蓄電池、モーター、自動運転技術などの基幹部品を内製化できないと利益にはつながりません

自動車株のバリュエーションは上記に掲載しているようにかなり割安なものが多いですが、長期で保有するにはかなりリスクが高いと言わざるを得ません。

技術革新により大きく企業価値を失う恐れがあります。

すでにそのリスクを織り込んだ値付けとなっており、特に大手三社は当面、高いバリュエーションまで買われることはなさそうです。

株価が上がるとすれば円安位でしょうか。

もちろんSUBARUのように生産台数が少なく、個別でシェアを拡大している会社は別ですが、それでもSUBARUが時価総額で日産やホンダを上回るというのも少し無理があるように感じます。