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マーケットのリスク要因/中国製造業PMIが50割れ(2017年5月)

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国家統計局PMIと財新PMI

中国のPMI (購買担当者景気指数)は2種類あり、国家統計局が発表するものと英調査会社のマークイットが調査し民間企業の財新(Caixin)がスポンサーとして公表している財新PMIがあります。

  • 国家統計局PMI
  • 財新PMI

また、それぞれ製造業PMIとサービス業(非製造業)PMIがありますが、注目されるのは製造業PMIの方です。

2017/5/31に発表された2017年5月の国家統計局製造業PMIは51.2と景気拡大と縮小の分かれ目となる50を上回りましたが、2017/6/1に発表された財新製造業PMIは49.6と2016年6月以来11か月ぶりに50を下回りました。

一般的に製造業PMIは景気の先行指標とされています。(同じく景気動向に先行する株価とは同じような動きになります)

そして、下記の通り中国の経済規模は世界第2位まで拡大しています。

中国がグローバル経済に与えるインパクトは日々大きくなっているため継続的なチェックが必要となります。

製造業PMIが50を割れたのはまだ1か月ですので、何とも言えない部分もありますが、約1年ぶりの悪化となりますので当面は注意が必要です。

一般的にはPMIが50を少しだけ割る程度で反発すれば特に問題ありません。

逆に45に近づいていく場合は要注意となります。

PMIが45を下回ると非常に厳しい環境となります。

とりあえずは6/30発表の国家統計局PMIと7/3発表の財新PMIを確認しましょう。

グローバル経済で重要性が高まっている中国

全世界に占める国別名目GDP比率(2016年)

  1. 米国:24.7%
  2. 中国:14.9%
  3. 日本:6.6%
  4. ドイツ:4.6%
  5. イギリス:3.5%

中国の名目GDPは驚異的なペースで伸びており、2010年に日本を抜いて2位になりましたが、わずか6年で日本の2倍以上の経済規模になっています。

2025年〜2030年には米国を抜いて中国が名目GDPで世界一になると言われています。

中国の名目GDP推移(10億米ドル)

  • 2009年:5,121
  • 2010年:6,066
  • 2011年:7,522
  • 2012年:8,570
  • 2013年:9,635
  • 2014年:10,534
  • 2015年:11,226
  • 2016年:11,218

2016年の名目GDPが若干減っているように見えますが、これは上記データが米ドルベースであり,人民元安の影響で低く算出されています。

人民元ベースでは2016年の実質ベースでも6.7%の成長となっています。

グローバル経済を分析する上で、中国の経済指標の重要性がどんどん高まっています。

定期的にチェックしましょう!

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