投信・ETF(債券型)

米国ハイイールド債の投信とETFパフォーマンス比較(2017年5月)

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前回の米国リート投信と米国リートETFに続き、本日は米国ハイイールド債に投資する投資信託とETFを比較してみます。

ハイイールド債券に投資する投信も人気で、下記に取り上げているフィデリティ・USハイ・イールド・ファンドは1兆円前後の残高を誇ります。

日本の投資家が購入できるETFとして「iシェアーズ米国ハイイールド債券ETF」があります。

このETFも米国リートと同様に東証上場と海外上場があります。

手軽に円建てで投資したい方は東証上場の「1361」、ドル建てで投資したい方は海外ETFである「HYG」に投資できます。

信託報酬は共に0.50%です。

公募投信の信託報酬はこちらです。

  • フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド:1.7064%
  • みずほUSハイイールドオープンBコース:1.512%
  • 野村米国ハイ・イールド債券投信(通貨選択型)米ドルコース:1.6504%

さらに公募投信の場合は1%~3%程度の販売手数料もかかります。(ETFも株式の委託手数料がかかりますが、割高な海外ETFでも1%未満となることが大半です)

よって、コスト面では圧倒的にETFが優位となります。

ではパフォーマンスはどうでしょうか?

過去1年(円建てトータルリターン、2017/4/28基準)

  • HYG(ETF):+15.44%
  • フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド:+13.46%
  • みずほUSハイイールドオープンBコース:+13.67%
  • 野村米国ハイイールド債券投信(通貨選択型)米ドルコース:+11.30%

過去3年(円建てトータルリターン、2017/4/28基準)

  • HYG(ETF):+19.74%
  • フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド:+21.54%
  • みずほUSハイイールドオープンBコース:+22.92%
  • 野村米国ハイ・イールド債券投信(通貨選択型)米ドルコース:+17.64%

過去3年のリターンでは一部、投信が上回っています(ただし、投信の場合は高めの販売手数料がかかりますので注意が必要です)

できればもう少しアルファが出てほしいところですが、それでもETFのパフォーマンスを上回っていることは評価に値します。

逆にチャートの形がほぼ同一でパフォーマンスが劣後する高コストの投信は意味がありません。

昨日掲載した米国リート投信と米国リートETFの比較では、高コストにも関わらず投信のパフォーマンスが劣後していましたが、米国ハイイールド債の場合は健闘している投信もあるようです。

しっかりアルファを出しているのであれば文句を言う訳にはいきません。

ただし、上記ハイイールド債投信でもアルファが出ていないものもあるので、そちらは本来、存在意義はありません。

投資家にとって良い金融商品が出回るようになることを期待したいです。

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